与作・田吾作 歌集
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あなたのためにと、
けだるいやさしさ唄ってたあの女
これでようやく落ち着いたと妙に
大人ぶったあの季節
枯葉は舞って地面に落ちる頃
二人の間を埋めていたものは
消えてしまった
すきとかきらいとか何も生まれない
すきとかきらいとかいつもの繰り返し
会うたびごとに
変わって行く女を黙って眺めてた。
きぬずれのように肌に触れる言葉に
この身をゆだねてた
最後の愛はまばゆく燃え尽きて
二人で描いた夢は雪のように
溶けてしまった
すきとかきらいとか何も生まれない
すきとかきらいとかいつもの繰り返し
すきとかきらいとか何も生まれない
すきとかきらいとかいつもの繰り返し